ヴェルヴェットスキンは、ダーマペン後にマッサージピール(コラーゲンピール)を施し、2つの施術の相乗効果を狙う治療です。ダウンタイムは比較的少ないと言われていますが、ひりつきや皮むけがあり、スキンケアの注意も必要となります。この記事では、ヴェルヴェットスキンの5つの効果やダウンタイム中のケアについて詳しく解説しています。他の施術との違いも解説しているので、ヴェルヴェットスキンについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。 ヴェルヴェットスキンとは ヴェルヴェットスキンは、ダーマペンとマッサージピール(コラーゲンピール)を組み合わせた施術のことです。ダーマペンと呼ばれる超極細な針を使用して肌に微細な穴を開け、それに続いてマッサージピールとして知られる美容薬剤を塗布します。施術後は、肌の再生能力が高まり、コラーゲンの生成が促進され、肌が生まれ変わる効果が期待できます。それぞれの治療の仕組みと効果を解説します。 AdeBのヴェルヴェットスキンの詳細 ヴェルヴェットスキンの詳細はこちらから ダーマペン ダーマペンは、細かい針が取り付けられたペンのような形をしています。これらの針を使って肌に微細な穴や傷を与えることで、肌の自己修復機能を活性化させ、新しいコラーゲンやエラスチンの生成を促進する施術です。コラーゲンとエラスチンは肌の弾力性やハリを維持するために重要な成分であり、その増加によって肌質の改善や若見えが期待できる創傷治療です。(※創傷治療とは、身体の組織が損傷や傷害を受けた際に、その損傷を修復し、正常な構造と機能を回復させる生理現象を利用した治療方法を言います。)ダーマペンは、微細な針で肌に意図的に穴を空けることで自然治癒力を引き出し健康な肌の再生を促します。 AdeBクリニックのダーマペンの詳細はこちら マッサージピール(コラーゲンピール) マッサージピールは、皮膚の表面を剥離させずに美容成分を肌の深層に浸透させるピーリング方法です。従来のピーリングとは異なり、肌表面だけでなく真皮層にも作用し、コラーゲンの産生を促進することで肌のハリや弾力を向上させます。そのためシミや毛穴、美白など幅広い肌の悩みに対応できるのが特徴です。 AdeBクリニックのマッサージピール(コラーゲンピール)の詳細はこちら ダーマペンとの違い ヴェルヴェットスキンは、「ダーマペン」と「マッサージピール」という2つの施術を組み合わせた施術であるのに対して、ダーマペンは単体での施術です。ダーマペン単体でも、針で真皮層を刺激することによりコラーゲンやエラスチンの産生を促し毛穴やニキビ跡のお悩みにアプローチできます。ヴェルヴェットスキンは、ダーマペンで空けた穴からマッサージピールの薬剤が浸透することで、創傷治療効果と薬剤による美肌効果の相乗効果を得ることが可能です。 ウーバーピールとの違い マッサージピールもウーバーピールもどちらもダーマペン後に薬剤を塗布する工程は同じですが、成分と効果に違いがあります。ウーバーピールはシミやくすみなど表層の肌悩みに効果を発揮し、ヴェルベットスキンは肌表面に加えてたるみやニキビ跡など真皮層の改善が必要な肌トラブルにも適応しています。ウーバーピールはダーマペン専用の薬剤で、ダーマペンで空けた穴に浸透させて美容効果を引き出す役割があります。2つのピーリング剤の効果と成分の違いは、以下のとおりです マッサージピール 成分 効果 TCA(トリクロロ酢酸) ターンオーバーの促進 真皮: 線維芽細胞の活性化、コラーゲン増生 過酸化水素(H2O2) TCAの剥離作用から表皮を保護 真皮: 炎症反応の抑制、コラーゲン増生、 真皮基質の再構築 コウジ酸 美白効果、メラニン生成抑制、活性酸素の抑制、AGEs抑制による抗糖化作用 ウーバーピール 成分 効果 マンデル酸 古くなった角質を取り除き、肌のターンオーバーを促進 抗炎症作用 乳酸 角質を柔らかくし、有効成分の浸透力を高める レゾルシノール 高い抗酸化作用と美白作用殺菌作用や 角質剥離作用も ヒアルロン酸 保水作用により肌の潤いやハリをアップ ナイアシンアミド メラニンの生成を抑えて美白作用 コラーゲンの増加によるシワ改善 アルブチン 美白作用があり、シミを改善 ピルビン酸 ニキビを改善 コウジ酸 美白作用があり、シミを改善 銅ペプチド 創傷治癒作用や皮膚修復作用 レチナールデヒド 強力な抗酸化成分で肌老化を防ぎ、 肌の弾力をもたらす フェルラ酸 アンチエイジング作用、美白作用 どちらのピーリング剤も、ダーマペンと併用することで肌表面だけでなく真皮層にもアプローチするため、肌の弾力アップやシワの改善の効果が期待できます。 ヴェルヴェットスキンの効果 ヴェルヴェットスキンの5つの効果を詳しく解説します。・毛穴の改善・ニキビ跡やクレーターの改善・ニキビ予防・シミ・色素沈着・妊娠線・肉割れ 毛穴の改善 ヴェルヴェットスキンは、たるんで落ちくぼんだ毛穴や皮脂・角栓の詰まった毛穴を改善する効果があります。ヴェルヴェットスキンは真皮層の線維芽細胞に作用し、コラーゲンの生成を促進します。コラーゲンの増生により、肌表面がふっくらとし、ボリュームが増します。くぼんだ毛穴が内側から持ち上げられ、肌の表面が滑らかで引き締まった状態に整えられます。針と薬剤の刺激により肌のターンオーバーが促されるため、余分な皮脂や角栓が排出され、詰まり毛穴が改善します。 ニキビ跡やクレーターの改善 マッサージピールは肌の真皮層にアプローチし、肌の生まれ変わりを促進するため、クレーターや凹凸になったニキビ跡にも効果を発揮します。クレーター状のニキビ跡は、ニキビの炎症が真皮層に影響し真皮層の組織が壊れることによって生じます。そのためクレーターのニキビ跡は、真皮層から新しい肌にしないと治りません。ヴェルヴェットスキンは、真皮層にアプローチして肌のターンオーバーを促進するため、徐々にクレーターのないなめらかな肌が再生します。 ニキビ予防 ヴェルヴェットスキンによって毛穴や肌のキメが整った状態が維持されることで、皮脂やアクネ菌が毛穴に溜まりにくくなります。そのため新たなニキビの発生を予防します。ただしニキビのできにくい肌を作る効果はありますが、ニキビができている部分には施術できません。ダーマペンの針をニキビ部分にあてると、アクネ菌や膿がダーマペンの針に付着します。その針を別の部分にもあてることになるので、ニキビのない健康な部分にもアクネ菌が広がってしまい新たなニキビの原因となるためです。ニキビ肌にダーマペンを施術する場合は、ニキビ部分を避けるか炎症が治まってから施術します。 シミ・色素沈着 マッサージピールで使用される薬剤「PRX-T33」に含まれるコウジ酸は、シミやそばかす、色素沈着に有効な成分です。コウジ酸は、チロシナーゼというメラニン生成を促進する酵素の働きを抑制する作用があるため、シミを薄くし肌の明るさを取り戻す効果が期待できます。さらに、コウジ酸は糖化抑制作用があるため糖化による黄くすみを改善できるのです。加えてダーマペンのターンオーバー促進効果により、メラニンの排出が促されてシミの薄化が期待できます。 妊娠線・肉割れ ヴェルベットスキンは、妊娠線や肉割れの改善にも用いられます。妊娠線や肉割れは、急激なサイズ増加により真皮層に負担がかかって皮膚が変形した状態です。マッサージピールの薬剤に含まれるトリクロロ酢酸は、真皮に到達して線維芽細胞と呼ばれる細胞を刺激し、真皮層の再生を促します。そのため皮膚の弾力性や柔軟性がアップし、妊娠線を改善に導きます。加えてダーマペンの針が真皮層を刺激し、皮膚が深部から再生するので、なめらかな新しい肌が徐々に再生されます。妊娠線や肉割れは真皮層の生まれ変わりが必要なため、複数回の施術が必要と言われています。 デメリットは?ダウンタイムについて ヴェルヴェットスキンのダウンタイムの主な症状は赤み・皮むけ・かゆみで、1週間から10日ほど続きます。ヴェルヴェットスキンの主なダウンタイムの症状は、以下のとおりです。 症状 理由 通常の経過 赤み ダーマペンの針や薬剤の刺激によるもの 数日で落ち着く 内出血 ダーマペンによる毛細血管の傷つき 数時間から数日で治まる かゆみ ターンオーバーの促進に伴い、かゆみを感じることがある ターンオーバーに合わせて数日で改善 皮むけ ターンオーバーが促進され、古い角質が押し上げられる 通常は数日で治まる ひりつき 薬剤の浸透によるもの 数時間で治まる 施術後は1ヶ月ほどかけて肌が修復し、修復が終わると弾力があり明るい肌が復活します。そのためヴェルヴェットスキンの施術間隔は3週間から1ヶ月です。それより短いと、修復しきれていない肌に再度針を刺すことになり、肌トラブルのリスクが高まります。1ヶ月以上間隔が空くと肌の調子が施術前の状態に戻り始めるので、繰り返し施術しても効果が蓄積しないリスクがあります。 針の深さ ダーマペンは、針の深さによって適応する肌悩みが異なります。 針の深さと適応する症状は、以下のとおりです。 針の深さ 主な適応疾患 効果 0.25㎜ 毛穴 肌表面のトラブルを改善したい方 0.5㎜ 毛穴、しわ、たるみ毛穴 効果をしっかり実感したいが、刺激が気になる方 1.0㎜ ニキビ、ニキビ跡、しわ、たるみ 基底層にまでアプローチし、効果を高めたい方 1.5㎜ ニキビ、ニキビ跡、しわ、たるみ 真皮に深くアプローチし、ターンオーバー促進を図りたい方 2.0㎜以上 重度なニキビ跡、しわ、たるみ、妊娠線、肉割れ 真皮層に深くアプローチし、重度な悩みに対処したい方 一般的に、針が深くなるほどダウンタイムの症状が長引く傾向があります。改善したいお悩みに合った針の深さを医師と相談することが大切です。 ヴェルヴェットスキンの禁忌事項 ヴェルヴェットスキンの禁忌事項には以下の条件が該当します。当てはまる方は、ヴェルヴェットスキンの治療を受けることができません。・妊娠中や授乳中の方・糖尿病や膠原病を患っている方・ケロイド体質の方・重度の敏感肌の方・金属アレルギーの方・金の糸が入っている方・コウジ酸アレルギーの方ただし施術を受けられない条件はクリニックによって異なります。 アフターケアについて ヴェルヴェットスキンの施術当日は、以下が禁止されています。・洗顔・スキンケア・メイク・入浴、運動や飲酒など血行を促進する行為上記が解禁されるのはクリニックによって6時間後~12時間後まで幅がありますが、一晩寝た後は通常通り過ごせると考えて問題ありません。さらに施術後1ヶ月は、肌のバリア機能が低下しているため保湿と紫外線対策を徹底する必要があります。施術当日は日焼け止めが使えないため、帽子やマスクを着用するか帰宅時間を夜にするなどの工夫が必要です。施術後1週間ほどは染みる可能性があるため、アルコールや高濃度ビタミンCが配合されたアイテムは避けて低刺激のアイテムを使います。 AdeBクリニックの予約