円形脱毛症のお悩み
円形脱毛症とは?
円形脱毛症とは文字通り、円形や楕円形の脱毛斑が生じる疾患です。
大きさとしては10円玉ほどの大きさのものから、頭部全体に及ぶほどの大きさになることもあります。また、頭髪だけでなく眉毛や睫毛、髭や体毛にも円形脱毛症が生じる場合もあります。
円形脱毛症の特徴
円形脱毛症の初期症状
①何の兆候もなく脱毛が始まった
②頭部に地肌が見える部分がある
③爪に小さな凸凹がある
④アトピー性疾患を持っている(アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー鼻炎)
⑤脱毛斑が円形、楕円形で境界がはっきりとわかる
円形脱毛症が進行中の症状
①起床時に、枕に抜けた髪の毛が数本以上見られる
②脱毛斑の周囲の髪の毛を引っ張ると周りの毛も簡単にぬけ、痛みもほとんど感じない
③抜けた髪の毛の毛根の部分が、細く尖っている
④脱毛斑がどんどん広がっている
円形脱毛症の回復期の症状
①脱毛斑の一部に細く短い毛が生えている
②脱毛斑に毛穴が見える
③脱毛斑の周りの髪を引っ張っても簡単に抜けない
円形脱毛症になる原因
①自己免疫疾患
近年、円形脱毛症の原因として有力視されているのが「自己免疫疾患」です。
自己免疫疾患とは、外部からの侵入物を攻撃することで体を守ってくれる免疫機能に異常が生じ、自分の体の一部を異物とみなして攻撃してしまう病気です。
円形脱毛症の場合は、Tリンパ球(血液中に存在するリンパ球で60%〜80%の割合を閉める細胞)が毛根を異物と間違えて攻撃することで発症すると考えられています。激しい攻撃により毛根が痛み、健康な髪の毛さえ、抜け落ちてしまうのです。
今の段階では、なぜこの異常が起きるのかははっきりとはわかっていません。
②アトピー素因
円形脱毛症の患者様の多くがアトピー素因を持つ(本人または、家族に素因を持つ)と言われています。
アトピー素因とはアトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎のいずれかを指します。
③精神的ストレス
円形脱毛症の発症の要因に「精神的ストレス」があげられます。
精神的なストレスを受けると、ストレスに抵抗するために交感神経が活発に働きます。ストレスを受ける状態が長く続くと交感神経に異常をきたします。
結果的に、血管を収縮させ頭部への血流が悪くなり毛根への栄養補給が行き届かなくなるため、脱毛が引き起こされるのです。
またストレスは、「自己免疫疾患」や「内分泌異常」などの疾患を発生させる要因にもなります。
④遺伝的要素
円形脱毛症という病気がそのまま遺伝することはないと言われていますが、遺伝的な素因(遺伝しやすい体質)を持つとは言われています。
⑤出産後の女性ホルモン値の変化
妊娠から出産後における女性ホルモンの減少も円形脱毛症の原因の1つとされています。妊娠中は女性ホルモンが通常の100倍以上にもなります。それが出産をすると一気に通常値に戻るのです。
女性ホルモンには、発毛促進の作用があるため逆に女性ホルモンが減ると脱毛に繋がるのです。
産後3〜4ヶ月後に毛周期の関係で抜け毛が多くなることがあります。
産後脱毛の多くの場合は、頭髪全体のボリュームが減ることが多いですが、この時に円形脱毛症になる方もいらっしゃいます。
さらに、アトピー素因を持つ方の場合は円形脱毛症になる可能性が加速され安くなります。
円形脱毛症の種類
①単発型
円形脱毛症で最も多く見られるタイプで、頭髪に円形または楕円形の脱毛斑が出来る症状です。
頭髪だけでなく、眉毛や体毛にも発生する場合があります。
発症する年齢としては子供から老人まで幅広く、男女の比率もほぼ同率です。
80%の方が1年以内に治癒すると言われていますが、まれに「多発型」に以降する場合もあります。
②多発型
円形脱毛症の脱毛斑が2つ以上発生するタイプのことです。
完治まで半年から2年ほどかかる場合が多いです。さらに脱毛斑が結合し拡大する場合(多発融合型)もあります。
③蛇行型
脱毛斑の結合が細長くなっていて、後頭部から側頭部の生え際にそって広がるタイプです。治療期間としては数年かかる場合もあります。
④全頭型
脱毛斑が頭部全体にどんどん広がり、頭髪が全て抜けてしまうタイプです。症例として治りにくい例が多く、それに伴い治療期間も長期に渡る場合が多いです。
そのため治療と同時にウィッグなどを作り、円形脱毛症と上手く向き合う工夫が必要となります。
⑤汎発(ばんぱつ)型
全頭型がさらに進行し、眉毛・睫毛・体毛など全身の毛が抜け落ちてしまうタイプです。円形脱毛症の中でも最も重度なタイプとされています。
全頭型と同様に治療期間が長期に及ぶことが多いため、治療を継続的に行いながらウィッグなどを使用し、円形脱毛症と向き合う工夫が必要となります。
AdeBクリニックの保険による円形脱毛症治療
エキシマライトによる治療
エキシライト・マイクロは、白斑や乾癬、円形脱毛症などの難治性疾患の治療にも効果的と言われています。
紫外線の「免疫の働きを調整する作用」を利用し、308nmという紫外線(UVB)を疾患部位に照射します。狭い範囲にレーザーを照射するため治療回数は必要になりますが、従来の紫外線治療で効果が見られなかった疾患にも有効となりました。